ヴァカンス

 最後の教室。

注文の多い料理店

エコールフランス語コミュニケーション教室はただいま夏休み中。 越後妻有 大地の祭り2010 夏に行って来ました。 一日目に松代の農舞台を中心に見て、二日目は朝、棚田に行って緑を満喫し、松之山まで足を伸ばし、帰り際に川西に寄る、計画を大幅に無視した一泊二日の旅でした。 緻密に計画を立てながらそれを忘れて、最終的には勘で動く乙女座O型(口癖は「ま、いっか」)と、綿密な計画を大まかに記憶しており、計画通りに進んでいないことに気づきながら面倒だから放っておく牡羊座B型が集まるとこうなる。 天気の加減もあって結果オーライ。(←適当) 山の中を歩きながら色々とアートを見つけて歩くのですが、大地の芸術祭期間ではないので、結構損傷が激しかったり、お休み中だったりするものもありました。 一日目に一番テンションが上がった「西洋料理店 山猫軒」に突入する前に雨が降り出したのですが・・・ 宮沢賢治の中では一番好きな「注文の多い料理店」。 お話の中のドアを実際に楽しめます。オチなしだけど。

面白かったのは、松之山にあるクリスチャン・ボルタンスキー+ジャン・カルマンの「最後の教室」。 廃校になった校舎自体をひとつの「生き物」として、かつて存在していた証を見せてくれる大規模なインスタレーション。真っ暗な中に魂のように浮かぶ電球や、二階の理科室にある「心臓」(こだまして校舎の外まで聞こえてくる)も、霊安室のような白いカーテンと蛍光灯の部屋も、真っ黒な額が大小壁一面に散らばる部屋も、怪奇趣味と危ういところで一線を画しているバランスに引き込まれました。 一人だと怖くて途中で引き返して来そうですが・・・(ホラー苦手)。 「クリスチャン・ボルタンスキー 死者のモニュメント」(湯沢英彦 著)、ちらっと読んだのですが面白そうでした。どこかで見たような、と思っていたら、この本は水声社から出ていたのね。偶然にもSさんが「水声通信」を送って下さったところでした。 他に、光の館も素敵な建物でした。泊って夜に空を眺めながらボーっとしたいです。 都合3泊4日にして、半年の疲れをやっと解消。とどめにくじら汁なんかも頂いて、もう怖いものなしの33歳ラスト・サマーなのでした。 「ちょっくらリフレッシュして来ます」と生徒さん向けのお知らせに書いたら、3、4人から「先生、フランスに行くんですか?」と聞かれました。 フランス語の先生がフランスに行くんじゃ全然面白くないでしょ。

夏期講習(個人レッスン)のおしらせ

日数がかなり限られてしまいますが、今年も夏期講習を行います。ご要望があれば仏検対策・DELF/DALF対策の集中講座も可能です。 また、試験対策を踏まえて、 日本語で、そしてフランス語で、「読む」・「書く」とはどういうことなのか、何をすればいいのか? に焦点を当てる課題を行います。コツをつかめば、日常一人で訓練することも可能です。 ● 要予約 時間:90分マンツーマン 場所:中山教室(新潟市東区中山) ■月曜日 :14時30分~18時のご希望の時間 8/23, 30 ■木曜日 :10時30~12時30分のご希望の時間 8/19, 26 ■金曜日 : 8/6 (17時~20時のご希望の時間) 8/27 (14時30分~18時のご希望の時間) 授業料:こちらよりご確認下さい。 お申し込みを希望される方はエコールHPお問い合わせよりご相談下さい。

Que m'importe (私には〔どうでもよいのだ/何が重要なのか〕)

先日、たまたま家にあった「暮らしの手帖」を読むともなしにぱらぱらと捲っていたら、佐藤雅彦さんの連載「考えの整とん」に目が留まった。いつも「暮らしの手帖」には異色のページだよなぁと眺めていたのだけれど、書き出しが英会話の本についての話だったのでついつい引き込まれてしまった。 「いざという時に役立つ」類のその英会話学習書の最初の例文というのが、

『ものが二重に見えるんですよ。』

このフレーズが役に立つ「いざという時」は、ほぼ間違いなくなんらかの体調不良に陥り冷静ではない状態で、この言い回しを思い出す余裕などない時だろう。

または、3DTV専用メガネが不良品だったとか。競争率の激しい英会話学習書出版業界で、売れるためにオリジナリティを追求し過ぎた結果、このマニアックなフレーズに辿り着いてしまったのだろうか。

話はそこで終わらない。

二十数年後、著者はテレビをザッピング中、アメリカのTVドラマ「逃亡者」で主人公が「I'm seeing double.(ものが二重に見えるんです)」と言うシーンに遭遇し、「とうとう、この言葉に出会ってしまった。」と呆気にとられる。

佐藤氏はこのエピソードから、自身のひらめきやアイデアを日常生活に役立つ工夫や知識として読者に伝えようと「暮らしの手帖」に連載をしているけれど、実際それらには「汎用性」がない、つまり『ものが二重にみえるんですよ』というものばかりなのでは・・・と自問する。

普段フランス語の課題を作っている私にとって、この不安は常に付きまとう、他人事とは思えないものだ。

教科書に書いてあることは、とても非現実的に感じる。聞きなれない音と見慣れないアルファベットの羅列で学ぶのだから、リアリティが沸かないのは当たり前だ。フランス語に限らず、外国語のテキストは日々研究されているので日常的にどこかで耳にする会話や展開になっているものが次々出版される。それでも、やっぱり「遠い」感じがする。

ジョージやメアリーにとってはごく当たり前の会話でも、太郎と花子には微妙に遠い。

その空間を埋めるのが課題の役目だと思う。だから、等身大の自分でぶつかれるものでないと意味がない。

何度かここでも書いているのだけれど、「覚えられない時」というのを振り返ってみると、自分の中にその言葉やシチュエーションが「当たり前」になっていない、リアリティを持って存在していない時だ。

語学に限らず、仕事の仕方や人の名前、楽器の演奏などもそう。それを「腑に落ちる」状態にしてやるには、自ら行動するしかない。仕事なら自分で提案することで、人の名前はその人に話しかける、その人について他の人と話すなど。楽器の場合(私はピアノしか知らないけれど)そのつまづく動きに心が付いて行けていないのだから、自分が納得する感情を探してさまざまなパターンで演奏してみる。

語学の場合、自らの意思でその言葉や表現を使うことで「自分はこの言葉を知っている」という体験を作り出す。 これが記憶につながって行くのだと思う。

自分で考えを発信するというのは母国語の訓練ができていないと難しい。だからe-corの課題は、日本語で考えて面白い内容をフランス語で行うことが多い。

今、初級~中級のアトリエでは小さな詩を作る練習をしている。12ヶ月のうち好きな月をひとつ選びその月について書くのだが、「マッピング」という手法を使ってまずは一人で連想ゲームをして行く。 その月から感じる色を二つ、その月を一言で表す言葉一つ、その月の名前、の4つの「核」からそれぞれ連想をして行く。

1月なら「白」→「新鮮」→「泉」とか、「新しい」→「オープン」→「窓」などなど。連想できる言葉同士をつなげて行くと、マップが出来上がる。

生徒さんの例01
生徒さんの例01
生徒さんの例02
生徒さんの例02

たくさん言葉を連想したら、気に入った言葉を使って短い文章を作り、最終的に3行ほどの小さな詩が出来上がる。

「詩」と言われると、なんだか難しそうで文才がなければできなさそうなのだけれど、この方法を使うと初心者でも作ることができる。 実際、教室では次々と詩人が生まれているのでそのうちこちらでも紹介しようと思う。

こういった課題は学習者が集中して楽しめて、語彙も豊富になるし、ひとつの詩が完成した時の達成感は自信につながる。 柔軟な発想をしなければ連想はできないので、対人関係で相手の気持ちを考えたり、問題が起こった時の解決方法をかんがえたりするような普段の生活に応用することもできる。

エコエコと叫ばれすぎて、人生までできるだけ無駄なことをしない風潮になりつつある。 「遊び」のない「エコ人生」では、あまりにも味気ない。フランス語学習というと、それだけでもう汎用性がなさそうに見えるけれど、意味がないことをやることの意義は簡単には計り知れないものなのだ。

何十年後かに「逃亡者」のフランス語吹き替え版を見ることがないとは誰にも言い切れないのだから。 ちなみに、佐藤雅彦さんというのは、あの「だんご3兄弟」や「ポリンキー」「バザールでござーる」などのCMを作った人です。

30分間ナント一周

ラ・フォル・ジュルネの準備でばたばたしている周辺・・・さて、4月30日、5月1日の二日間、古町7番町の特設ステージ近くで「ナントバーチャルツアー」を行います。 プロジェクターを使ってたくさんのイメージをご覧頂ながらフランス・ナント市の中心街を主にバーチャルツアーをします。歴史、観光、イベント、グルメなど様々な視点からナント市がどんなところなのかを知っていただくためのイベントです。 映像だけでなく、ナントの音、そしてもちろん音楽! 盛りだくさんの30分。 ワタクシ、ナビゲーターをやらせて頂きます。 んでもって、ちらほらリクエストがあったのでフランス語しゃべることにしました。 一日2回ツアーを行いますが、2日目の最後の回は、もし許可が出たらツアーの前に1時間位フレンチ・ミュージックオンリーのDJタイムをやりたいな~と思っております。 日本人におなじみの60年代のものから、日本では一般的にあまりかかることがない現代のポップス・ロック・テクノ・クラッシックなどなど・・・ お時間がありましたら、どうぞ覗きに来てください。 日時 4月30日(金) ① 12:30~ ② 17:30~ 5月1日(土) ① 12:30~ ② 16:30~ (15時過ぎからフレンチ・ミュージックのDJタイムがあるかも?) 無料です。先着30名様位まで、地図付のパンフレットを差し上げます。 本日16:30頃、FM新潟「サウンドスプラッシュ」内でこのツアーについて紹介していただいております。 Merci bien Maki san

Invitation À l'aventure du français (フランス語の冒険はどうだい?)

Vivement lundi ! (月曜日が待ち遠しい!)

本日のVivement lundi !(ヴィヴモン・ランディ)クラスはゲスト二名・・・ ナント市から研修に来られているジャン=マリーさんとナント大学交換留学生のサミュエルさん。 ということで、彼らに参加して貰いました。「誰でしょう?ゲーム」。

グループに分かれて、それぞれ相手チームのメンバーの内ひとりを選び、その人の特徴を書き出します。 それがいったい誰なのかをお互いに当てるゲーム。 様々な言い回しをネイティブのフランス語で色々聞けて楽しかったですね~。

以下はちょっとだけ専門的な話。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 私は avoir l'air (~のようだ、~みたいな雰囲気がある)の性の一致を誤解していたことがわかって勉強になりました。 考えてみれば、この言い回し全体が丸ごとêtreとしての機能を持っているので、一致する時は主語と一致が起こるんですね。 EIle a l'air gentille. gentilはairにかかっているのかと思っていました。やんなっちゃうな、フランス語始めてもう8年も経ってるのに、今更この事実を知るって・・・やっぱり文法をなめたスタートがたたっていますな。

授業の後、お二人に「日本語でこれは初めて知った!ということはあった?」と聞いたら、 二人とも「捧げる」という言葉だったそうです。 (「Beetoven a dédié une oeuvre à Napoléon(ベートーベンはナポレオンにひとつの作品を捧げた)」という文の訳に使った)

参加者みんながそれぞれ何か新しい知識を得て、にこにこ解散したのでした。よかった。

ところで、二人が「まりはネイティブみたいにしゃべるね、びっくりした!発音に日本語なまりがない」とおっしゃってくれました。 こういう太鼓判を押してもらえるとすごくありがたい。 生徒さんにも安心して発音を真似してもらうことができるというのは重要です。 日本人に習ったからといって必ずしも発音のレベルが下がるわけではないし、フランスに生まれなくても正しい発音はできるんだってわかると心強いです。

しかしジャン=マリーさんも、サミュエルさんも日本語が堪能でした。 「ボーダー」は横のしましまで 「ストライプ」は縦のしましま だということを授業中に初めて知り、私の日本語は崩壊 「先生は、フランス式だったのね」と誰かがフォローしてくださいました・・・おやさしい。 (フランス語では縦縞も横縞も全てrayures)

鈴木恵&OUR SWEET COMBO ライヴ

EXTENSION 58のリーダー、鈴木 恵さんが新バンド「鈴木恵&OUR SWEET COMBO.」を結成!suzukisatoshi official web site 本日ジャンクミニでライブがあります。 鈴木恵(g,vo)、青木宏美(ds)、クニタケタカオ(b) ◆新潟公演 2010年03月30日(火)新潟・JUNKBOXmini ■出演 [LIVE] HOLIDAYS OF SEVENTEEN /鈴木恵&OUR SWEET COMBO、/Family/Square [DJ] DJ/HIROMI ENDO(COLOUR SCENE)/EGUCHI(COLOUR SCENE) ■料金 前売/2,000円 e-cor が通常営業だったら間違いなく行っていたんですが・・・今、稼働率450%位で、そのカオスぶりたるや、 さっきから e-cor をどうしても d-cor と打ってしまう位です。 これに懲りずにまた誘ってくださーい! ちなみに10日は青木さんを見に、17日はエクステを見に参ります。

A la recherche de la catharsis

「明日・・・明日・・・明日・・・」という台詞、なんだったけな。「オセロー」か。違った、「マクベス」だ。 昨日、何をやっていただろう。 一昨日は さきおとついは 多分、ご飯食べて、フランス語を教えて、いくつかの問い合わせメールに返信して、携帯メールで「おはよう」「おつかれ」「おやすみ」、後はすべて「ハムレット」だった。 村上春樹の「カンガルー日和」を読んだ。五木×野坂「対論」はまだ途中。 車の中でLa Grande Sophie の「Le roi des tourbillons」を歌う。 先週末は? 「シャーロック・ホームズ」を見たんだっけ。いやいや、それはその前の週。 「石の微笑」は?先週だったっけ。 ・・・先週も、やっぱり「ハムレット」だった。 「ハムレットやるか、ハムレットしないか」それが問題だった。 字幕の締め切りまでもう時間がない。 この間テレビで、「脳科学的に、ストレス発散に効くのは感動の涙を流すこと」だというのをやっていて、 そういえば数年前に古代ギリシャ・ローマ悲劇の授業で、アリストテレスの「Poétique」に書かれていたっけな・・・と今日ヨーガに行ったときに思い出す。 「カタルシスだね」と、Aさんがすぐさま答える。 悲劇をあまり好んで見ないできた私は、はっきり言ってこの授業を受けても「悲劇って人間にとって必要なのか?なんでストレスの多い時代にわざわざ好き好んで主人公が痛い目に合うのがわかり切っているストーリーを我慢しなくちゃいけないんだ」と思っていた。 あっはっはって笑ってストレスかいしょ~というのはわかりやすい。ぜんまいざむらいの「必笑 だんごけん、うけてみよ~」で人々はハッピーになるではないですか。 でも、泣いた方が効果が高い。 乏しい記憶を辿ると、確かにすっきりしたような気がする。 なるほど、そういうことだったのか悲劇効果って。アリストテレスが言っていることはもっと高尚な世界のことだと思っていたけれど、意外に身近だったのね。 それでもやっぱり、「フランダースの犬」、「火垂るの墓」とか苦手・・・。かわいそすぎて見ていられない。 シェークスピア作品だってギリシャ悲劇並みにきちんとカタルシスが書かれているのだろうけど、字幕やっている今、むしろ締め切りに間に合わないかもしれないと泣いている。ストレス増。 だいたい、最後に感動して泣いたのっていつだっけ? つい最近「モンティ・パイソン・アンド・ナウ」DVDを貸してもらって、「バナナを持った人物に襲われた時の護身術」に涙を流して笑ったけど・・・ ・・・・。 「THIS IS IT」を見て泣いたのが最後かもしれない。 ちょっと方向性を変えて、泣けるやつを何か探してみようかな。 何かお勧めがあったらご指南下さい。 津波で住んでいるビルごと巻まで流されるという夢を見る位なので、何かこう、ざば~んとリセットしたい気分なんだな。

Une rencontre inattendu (思いがけない再会)

gobusata de gozai masu.予測はしていたんですが相変わらず甘い予測の仕方でした。 なんなんでしょうか、この雪だるま式の忙しさ・・・

そんな中、月曜日に新潟大学・19世紀学学会共催ミニシンポジウム「ヨーロッパ・半島・日本:新しい『文化学』の構築を目指して」を聴きに行ってまいりました。 パリのINALCO(フランス国立東洋語学文化大学)からパスカル・グリゴレ先生が来られて日本の大衆演劇について語られるというので、楽しみにしていました。 フランス人の先生から見た日本の旅芝居をする人たちのお話、日本各地の大衆演劇場についてのお話は本当に面白かったのですが、どこかでお会いしたことがあると思ったら、 4年程前、まだ私がナントに居た頃、パリに落語を見に行った時の、「やけにはっぴの似合う」すばらしい通訳をされた、その人だったのです。 後で「

先生、パリで落語の司会やっていましたね、はっぴ着て!!」

と聴いたら

「そうそう、君、見に来てたの!」

と驚かれていました。 こんなところで再会するとは、何かの縁ですなぁ。 あの時と変わらない、テンポのいいしゃべり口(もちろん日本語でプレゼンをされていました)のおかげで、長時間に及ぶシンポジウムのトリの発表だったにもかかわらず、会場の疲れはどこかに飛んでしまいました。 フランス人の前でフランス語や英語でプレゼンをするという修行を何度かやらされて来た私は、毎度「私の言葉は通じるだろうか?発音はおかしくないだろうか?」という恐怖に動転し、発表前にトイレの個室に篭ってヨーガの木のポーズをやったりしたものですが、今回全く逆の立場に居ることができて大きな収穫がありました。 ちょっと活用がおかしかったり、流暢でなかったり、言葉を度忘れしたりしても、発表者が「伝えよう」という気持ちや「楽しさ、喜び」を忘れなければ問題なしなんです。要は心意気。

「で、君はここの学生なの?」

と、先生に聞かれ、なぜか私は小さな声で

「イエ、4月からフランス語を教えるんです」

と答えると、「それじゃあ、パリに来ることがあったら遊びにいらっしゃい」と名刺(を切らしたのでコピーだったけれど)を渡して下さいました。あんまり気さくなんで、「こんちはー、遊びに来ました!」とオフィスを訪問するシーンを思い浮かべてしまいました。 それにしても、今後、幾度も「イエ、私は学生ではなくて、先生のほうなんですけど・・・」と言うことになりそうな予感がします。 なんとなく、まだ自分自身が様々な肩書きに翻弄されてばらばらになっているような、「déchiré(引き裂かれた)」気分で落ち着かないのです・・・

「Dr.パルナソスの鏡」とカメラにんげんの恐怖

にいがた国際映画祭開幕日に「ネオ・ファンタジア」を見に行こうと楽しみにしていたのですが・・・ 色々あって結局「Dr.パルナソスの鏡」を見ることに。 評判を見ると賛否両論みたいでしたが、私は好きです。 上映時間が長かったけれど、全然退屈しなかった。 ヒース・レジャーが亡くなってしまって残念です。 彼の役「トニー」を完成させるためにジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルが出てきて、改めて見るとやっぱりヒース・レジャーがいいな・・・と思ってしまう。騙されてるかもしれないけど、騙されたままでもいいや、と思わせる魅力がありました。 トム・ウェイツも憎めない感じがすてき。今日は仕事中にCDを聴いていました。

最近シネコンで映画を見ることが続いているのですが、どーうしても苦手なのが、あの本編が始まる直前に流れる「映画の撮影は法律で禁止されています」というやつ。顔がカメラの不気味な人間がぐにゃぐにゃ踊る、あれです。 今書いているだけでも鳥肌が立つ位、苦手です。こわいよぅ。 「カールじいさん」の時に初めてまともに見てしまって、半泣き。 今ではあれが流れると思うと映画が始まる前は緊張して手汗をかく位で、始まったらぎゅっと目をつぶって絶対に見ないようにして、終わるまでただ耐える。 恐怖心を抱かせることができるってことは効果がそれなりにあるものなんでしょうが、私は撮影をしたりしようと思っていないのでもう勘弁してください(涙)。 前に映画は一人で行くの楽しいって書いたけれど、シネコンは一人では行けないな・・・

ここ数日にものすごい勢いで仕事が増えてしまって、もうパーになりかけていました。 しかし、こうやって映画に行ったりしているってことはまだキャパがあるってことなんだと気づく。 いやいや、だからもっと何かできる、とか考えると方々から「もういい加減にしなさーい!」とお叱りが来そうなのでやめますが、大切なのは 「忙しくて仕事以外にやりたいことができない」わけではなく、ちゃんとやりたいこともやっている自分に気づくことなんです。

それにしても、今日もどくだみ先生に「過労」と言われました。私、先生より全然働いていないと思われますが、やっぱり過労なんでしょうかね・・・ 「一休み一休み」 ハイ・・・一休さん。