Une rencontre inattendu (思いがけない再会)

gobusata de gozai masu.予測はしていたんですが相変わらず甘い予測の仕方でした。 なんなんでしょうか、この雪だるま式の忙しさ・・・

そんな中、月曜日に新潟大学・19世紀学学会共催ミニシンポジウム「ヨーロッパ・半島・日本:新しい『文化学』の構築を目指して」を聴きに行ってまいりました。 パリのINALCO(フランス国立東洋語学文化大学)からパスカル・グリゴレ先生が来られて日本の大衆演劇について語られるというので、楽しみにしていました。 フランス人の先生から見た日本の旅芝居をする人たちのお話、日本各地の大衆演劇場についてのお話は本当に面白かったのですが、どこかでお会いしたことがあると思ったら、 4年程前、まだ私がナントに居た頃、パリに落語を見に行った時の、「やけにはっぴの似合う」すばらしい通訳をされた、その人だったのです。 後で「

先生、パリで落語の司会やっていましたね、はっぴ着て!!」

と聴いたら

「そうそう、君、見に来てたの!」

と驚かれていました。 こんなところで再会するとは、何かの縁ですなぁ。 あの時と変わらない、テンポのいいしゃべり口(もちろん日本語でプレゼンをされていました)のおかげで、長時間に及ぶシンポジウムのトリの発表だったにもかかわらず、会場の疲れはどこかに飛んでしまいました。 フランス人の前でフランス語や英語でプレゼンをするという修行を何度かやらされて来た私は、毎度「私の言葉は通じるだろうか?発音はおかしくないだろうか?」という恐怖に動転し、発表前にトイレの個室に篭ってヨーガの木のポーズをやったりしたものですが、今回全く逆の立場に居ることができて大きな収穫がありました。 ちょっと活用がおかしかったり、流暢でなかったり、言葉を度忘れしたりしても、発表者が「伝えよう」という気持ちや「楽しさ、喜び」を忘れなければ問題なしなんです。要は心意気。

「で、君はここの学生なの?」

と、先生に聞かれ、なぜか私は小さな声で

「イエ、4月からフランス語を教えるんです」

と答えると、「それじゃあ、パリに来ることがあったら遊びにいらっしゃい」と名刺(を切らしたのでコピーだったけれど)を渡して下さいました。あんまり気さくなんで、「こんちはー、遊びに来ました!」とオフィスを訪問するシーンを思い浮かべてしまいました。 それにしても、今後、幾度も「イエ、私は学生ではなくて、先生のほうなんですけど・・・」と言うことになりそうな予感がします。 なんとなく、まだ自分自身が様々な肩書きに翻弄されてばらばらになっているような、「déchiré(引き裂かれた)」気分で落ち着かないのです・・・