Modern Times
ecor 夏休み特別集中クラス 結構埋まって来てます。ご予約はお早めに。
先日、新潟・フランス協会主催のフランス語講座「Vivement lundi !」の第1期が無事終了となりました。参加者の皆様、どうもありがとうございました!楽しかったですね~
打ち上げに参加していた12名にアンケートに答えて頂いたのですが、面白い統計が出たのでちょっとご報告。
6人を超えるグループレッスンというのは、ダイナミックな授業ができる反面、一人一人の気質や性向にじっくり向き合うことが難しいということがあります。このクラスは今後秋以降に再スタートの予定ですので、皆さんがそれぞれ、フランス語学習においてどんな目的や好みがあるのかを簡単にリサーチさせてもらいました。
そんな中で、ずっと気になっていたのが、1対1やグループでのゲーム、お店屋さんごっこなどでの会話レッスンについて。
「楽しく学ぶフランス語」でもやって貰っていることだったのですが、やってもらいながらも内心、「こういうレッスンは抵抗があって付いて行けない、やりたくない」と思いながら無理をしている人がいないかどうか心配をしていました。
何を隠そう、私が生徒の立場だった時、この手の会話練習が結構ストレスだったんですよ。ホント。
こういう授業は初級のクラスでは避けて通れないものなのですが、
みんなの前でやれと言われれば最終的にはやっちゃうものの(←のせられやすい)、隣同士二人組みで、とか言われると、しらじらしいプリントの会話をやらされるのに辟易してちんたらしていたものです。お手本の会話文が「こんな会話、リアルにしないだろ・・・」というようなあやしいものだったし ;
前に、「人志松本のゆるせない話」でNHK英会話講座の「Is this my ticket ?」が許せないという話がありましたっけ。
「これは私のチケットですか?」って聞かなくちゃいけないシチュエーションってどんなだよ、と。
外国語の会話練習文って突っ込みどころ満載のシュールなものが多いです ;
・・・で、Vivement lundi!の皆さんにはこんな質問に答えてもらいました。
「レッスン中の共同作業(二人やグループでの会話の練習や、みんなの前で役柄を演じる)は、正直に言うと・・・」
答えは次の4つの中から当てはまるものを1つ選びます。
A. 非常に抵抗があり、あまりやりたくない
B. 恥ずかしいけれど、言われたらやってみようと思う
C. 言い出しにくいが、本当は積極的にやってみたい
D. 大好きなので、率先してやりたい
A.という方が結構いるのではないかな・・・と思っていたのですが、結果は、
A. 非常に抵抗があり、あまりやりたくない 0人
B. 恥ずかしいけれど、言われたらやってみようと思う 11人
C. 言い出しにくいが、本当は積極的にやってみたい 7人
D. 大好きなので、率先してやりたい 0人
CとDに同時に○をする人が何人もいました。
参加者の皆様のご感想はこちらでご覧いただけます⇒(Click!)
一度聞いたり読んだりしたら覚えてしまうという特技を持っている人は世の中に結構いるそうですが、私のように繰り返し忘れながらしか覚えられないタイプの場合、一番楽に記憶できる方法は、人前で恥をかくという多少マゾな手段だったりします。
ただし、この荒業は図太すぎても神経が細すぎても効果がないですから、適度に羞恥心があり、適度にアバウトな性格の方にお勧めいたします。
日本人は、自分が思っていることを表現するのが下手だと、日本人の自己評価でよく聞きます。
確かに、それはそうかもしれないけど、逆に、人の話の拾い方を教えてもらってないんじゃないかなと思う。
多少突拍子もない意見も、ばっさり切り捨てないでとりあえず聞いて、「それもありかな?」といったん飲み込んでみる。そこで、固有の意見が思わぬ化学反応を起こすことだってあるかもしれない。
だけど、「こんなこと言ったらおかしいと思われるかもしれない」「間違ったら笑われる」なんていう考えが自由な発想の口をふさいでしまうのって、本人が表現下手なのではなくって、聞き手への圧倒的な不信感です。
もし、多少変なことを言っても、「まあ、それも面白いかもよ」とみんなが捉えてくれるとわかっていたら、思いついたことをどんどん口に出していけるんじゃないかと思います。聞いている人が発言者をサポートすれば、すごく大きな力になるもん。
グループ授業で伸ばしていくのには、聞ける、「話を拾う」雰囲気が作れるっていうのも、大きなポイントかもしれないなー
Vivement lundi!の皆さんには、いい発見をいただけました!Merci bien !
e-corフランス語コミュニケーション教室 夏休み特別集中レッスンのおしらせ
A B C... easy as 1 2 3 , oh simple as
doe ray me, A B C, 1 2 3 baby you and me girl ♪
e-cor(エコール)フランス語コミュニケーション教室では、8月一杯特別集中レッスンをお受けしております。
今までのおさらいをしたい、休んだ分を取り戻したい、秋からアトリエに参加したい・・・などのご要望にお答えして、個人またはグループでの特別集中レッスンを受付いたします。通常個人レッスンは3,000円/回ですが、8月中は2,500円で受けることができます。授業は参加者の希望に沿って、いまいち理解ができていないところを集中して学ぶことができます。秋からのグループレッスンに向けて、レベルアップのチャンスですよ~。
フランス語学習のお悩み相談なんかも受け付けますです。どんとこい。
- 日程: 完全予約制。予約可能な日をこちらでご確認ください→(Click !) ※ 大変申し訳ありませんが、お申し込み順とさせていただいてます。ご予約はお早めに。
- 時間 : 90分 Matin : 9:30~13:00 の間のお好きな時間 Après-midi : 14:30~20:30 の間のお好きな時間
- 料金(お茶・お菓子付き) : 個人 1レッスン 2,500円 グループ(2人以上) 1レッスン 1,500円
- 場所 : 中山のアトリエ(新潟市東区中山、詳しい住所はお申し込み後にお知らせいたします。) 無料Pあり。ご希望により、新潟駅まで無料送迎あり。
- お申し込み : ecorのHPのメールフォーム→(Click !) すでにアトリエに参加されている方はメール・電話でもお申し込み頂けます。 日時、個人・グループどちらでのレッスンをご希望かをお知らせください。 (※グループをご希望でも、人数が集まらない場合は個人レッスンとなりますのでご了承ください。)
みなさまのご予約お待ちしております~
笑いが止まらない初診のはなし
Houttuynia cordata
今日は、終始フランス語に関係ない話。
むかし、劇団の演劇学校にいた時、同期に笑い上戸の子がいて、困った(?)ことがありました。
Houttuynia cordata
気持ちはわからないでもないんだけど、シリアスな場面になればなるほど「おなかの中の変な小人」(と彼女は呼んでいた)が大騒ぎを始めて笑わずには居られない、と。 芝居中に笑い出して、それにつられて相手役も笑っちゃったり、怒ったり。
彼女の言い訳を聞いてみると、みんなが口を揃えて
「それは笑うあんたが悪い!」
だって、怒りや涙の場面を演じている人の鼻の穴がひくひく動いてるとか、そういうところばっかり見てるんだもの・・・
しかし、笑っちゃいけないと思えば思うほど笑えてしまうというのは、ドリフのお葬式のコントじゃないけど、本当にあるんだ、と、今日始めてその笑い虫をお腹に飼っていた同期のことを理解できる状況に遭遇しました。Aちゃん、ごめんよ。きみの気持ち、今は痛いほどわかる・・・
今年はじめの入院後、一応復帰はしたものの相変わらず薬漬けの日々で、どうにか体質改善しようと市内のあるクリニックに行ってきました。予約してから待つこと1ヶ月、ようやくの診察です。 よく知らなかったのだけれど、有名なお医者さんなんですね。
診察にすごく時間をかけて下さって、西洋・東洋両方の観点から診断をする、ということで、問診の後にベッドに横になって触診やつぼを押したり、腰のゆがみを見たりしました。 ベッドの端に小型のハンマーのようなものが置いてあって、あれってどこかで見たことがあるけどなんだったっけな・・・と思っていたら、脚気の診断に使うものでした。それでひざをこんこんとやると、正常ならひざから下がぴくん!と反応する、アレです。
ところが、このハンマーで叩かれて足がカクンと飛び上がるのを見ると、笑い出さずにはいられないという困った癖が私にはあるのです。脚気の検査なんて随分やってなかったから、すっかり忘れていた・・・。
案の定、先生がトントンとやった瞬間から笑いが止まらなくなって、看護婦さんも先生も「???」と不思議そうに私を見つめる。見つめられれば見つめられるほど、笑いが止まらない・・・ なんとか笑いを抑えて、よろよろといすに戻った私に追い討ちをかけるように、先生は
「あ、あれ採ってきて、ちょっと外暗くなっちゃったけどなぁ」
と看護婦さんに言い、看護婦さんは 「はい、あれですね」と外に出て、すぐ葉っぱを2枚持って帰ってきました。
「どくだみです。」
ここのところアロママッサージを受けて、どくだみはハーブとしてもよく使われることを知っていたので別に驚きはしなかったのですが、先生はくるくると葉っぱの先を丸めて手でゆっくりしごいて先端をシナシナにしながら、
「これはね、日本で一番使われている薬草なの。どこにでも生えてるからお宅にもあるかもしれないけど、これをこんな風に少し手でほぐしてね、はい、鼻につっこんで。」
「は、はなでぶが・・・」
ふがふが言っているうちに、どくだみの葉っぱを片鼻に差し込まれました。
「(副鼻腔は)頬の方に広がっているから、鼻に詰める時は目のほうに、上に向かって入れるよりも、鼻に対して垂直に突っ込むほうがいいんだ。」 と、先生はよくわからないところで力説し、それから10分ほど、私は方鼻から緑の葉っぱをにょっきり出しながら残りの診察・検尿・採血・会計をすることになったのです。
この状態で笑わないでいられる方がおかしい。 なにより凄い(笑える)のは、片方の鼻から葉っぱが飛び出ている人に対して普通に採血をして、真面目に漢方薬の飲み方を説明できる看護婦さんと、 片方の鼻から葉っぱが飛び出ている人に対して普通に次回の来院予約を取って、会計ができる受付のお姉さんでした。
私は、片方の鼻から葉っぱをかなりはみ出させながら、笑わないようにひくひくして、その自分の様子をもし鏡で見たら死ぬ、と余計な想像をして笑いがこみ上げ、ひきつけを起こしそうになりながら会計を終えたところで、先生がぶらぶらと診察室から出てきて
「じゃ、そろそろ取ってみるか」
と言って下さったのでした。
しかし、そこにいた看護婦さんたちが一斉に注目し、その効果にわくわくしながら見守る中で、そろそろとどくだみを鼻から出す羽目になったのです。それまで、ほかの看護婦さんたちは、葉っぱの私に「がんばって」とか「もうちょっと辛抱ね」とか、苦しい検査を受けているみたいに声を掛けてくれるのですが、別の意味で確かに試練と言ってもいい体験でした。
しかし、どくだみ効きます。すっとして、鼻が通る。 診察中に先生が
「アレルギーはねぇ、ストレスなんかも原因になってることがあるから、完ぺき主義はやめるとかね、よく笑い、感動したり、祈りなんかもいいんだよ」
とおっしゃっていたのですが、さっそく「よく笑い」を実践させるところが只者ではないです。 ほかにもつっこみどころはたくさんあって、なんとも型破りな病院ですが、先生は今までの中で一番信頼できる気がしました。
Le qi « meutrier »
T'as des chocottes ?
本日のアトリエDELFの冒頭、参加者のTさんからこんな質問がありました。
「先生、フランス語で『殺気を感じる』ってどう言えばいいのでしょう?」
さ、殺気・・・ とっさに出てきたのは「frisson(震え)」。 J'ai des frissons と言うと、「おわ、ぶるっと来た~」という、ぞわぞわした感じを表現するんですが、なんかもっと近いものがないかなぁと、それから二人で探すことしばし・・・ 和仏には、なんだかニュアンス的に遠いものしか出ていなくて、結局frissonかflémissementか、というところに落ち着いたのでした。
考えてみれば西洋では「気」という感覚が一般的ではないだろうから、「殺気」そのものずばりの言葉がなくてもおかしくはないんでしょうが、でもあの感覚はユニバーサルっぽいんだどなー。 ちなみに、中国の文化が入ってきて「qi(原語に近い「チ」という発音になる)」という言葉はフランス語にもいくらか普及してはいるのですが、スピリチュアルな言葉の域をでていないので、日常的に出てくることはかなり稀。
なぜこんなマニアックなことを知っているかというと、大学2年の時、比較文学で中国文学を取ったからだったりします。映画のクラスでも、なぜか中国のマーシャル・アーツ系の映画がテーマだった。
フランス語で中国文学を読んだりすると、たまにアイデンティティの崩壊が起きそうになります。日本語で読めそうな中国の話をアルファベットで読むことに脳が混乱するんだろうか・・・? それにしても、言葉の変換というのはケミストリーに近いものがあって面白いものです。 外国語を覚える時って、母国語の言葉を別の言語に置き換える作業のように見えるけれど、本当は言葉自体ではなくて、そこにまとわりつく感覚や感情を別の言葉に結び付けていくようなものなんでしょうね。