罪を憎んで人を憎まず

喧嘩、戦争、テロ、言い争い、決闘、自殺、エトセトラ。を、全て生クリームケーキのぶつけ合いにしたらいいのではないか。

絶対、争う気をなくす。

マジでぶつけても、お互い白い髭の顔を見たら、笑わずにはいられない。

会社で上司に切れて、「部長、失礼します!」と生クリームを顔に投げつける。

ニュース

「本日ガザで大量の生クリームを積んだ車が路上で無差別の生クリーム攻撃を行い、路上は淡雪のごとく白色で埋め尽くされました。」

「サッカーワールドカップ会場で、審判のジャッジに不服を訴えるために全裸の男が両手に生クリームのタルトを抱えてフィールドに乱入し、一時試合は中断されました。」

派出所には 「本日の事故・死亡」のボードの下に新たに「生クリーム」という項目が付け加えられる。もちろん、常備の生クリームが派出所の冷蔵庫には置かれている。

昨日の弁当がまずいと妻にうっかり言ってしまった。 今日弁当箱を開けたら生クリームだった。 隣の田山君に「おっ、先輩、奥さんですか?宣戦布告っすね!」と冷やかされる。 売られたけんかは買うぞ俺は。 今日は妻の好きなショートケーキを買って帰ろう。

ふられた。試験に失敗した。親はちっとも気持ちをわかってくれない。 あたしは何のために生きているの? 能力も魅力もない。特技もない。周りはみんな楽しそうなのに。 友達もいない。 あの人のそばで生きられないなんて、この先生きている意味がない。 もう、生きているのが嫌だ。 生クリームを買ってきて、一人、あわ立てた。 ゆっくりタルトに塗りたくる。 タルトを持ち上げ、目をつぶると、 自分の顔に押し付けた。

ここまでやっているうちに、馬鹿馬鹿しくはならないだろうか。 生クリームまみれの自分の顔を見て、 笑ってもう一度やり直すか、と思えはしないだろうか。

。。。。。。。。。。。。。。 「食べ物を粗末にするな!」という投書が必ず現れそうだし、乳製品の値が高騰しそうだけれど、武器作る金と暇があるならできないことはないんじゃないか。

目的は「ストレスを開放して相手を攻撃する気を失くす」。

それには、やはりビジュアル的に非常に間抜けな要素が必要だ。

怒り、というのは不安から出来上がっている。 自分の価値観通りに相手・世界が動かないというイライラは、 「己が罷り通らないという不安」に根ざしている。 不安だから攻撃し、攻撃されるから不安になる。 それを消化させるには、攻撃していることがあほらしくなるという状況が必要だ。 プロバイダー「ワナドゥ」がフランステレコムに完全統合されてオランジ(橙)という名前に変わった。元のままのアドレスを続行できるけど、どっかで漏らされたらしくて毎日英語のスパムがうるさかった。自分の脳内麻薬だけでも十分ラリって困っているのに、余計なヤクはいらん。 この際だからアドレスを変更して、ついでにオランジのナビゲーターをダウンロードした。 見事に失敗して、接続環境もろともおしゃかに。

原因はOrange側のいい加減なシステムがWindowsにブロックされたか、もともと欠陥があったか、とにかく、半歩踏み出したら5歩下がってしまった。朝9時ごろボカンとやられ、復旧したのは午後3時・・・ 現在一番古いシステムで稼動。

フランステレコムにはネット関係で毎度多大なる迷惑をこうむってきて、 本来なら必要のない苦労や騒ぎのはてに

「C'est la vie」

(「それも人生さ!」というフレンチ常套句。このひとことを肩をすくめて言われると、首をしめたくなる)

で話をまとめられたりするので、そのたびに黒い憎悪が沸き起こっていた。 そんなやり場のない苛立ちを浄化する方法を考えていましたが、 この生クリーム攻撃は、本当に効きます。

考えてるだけであほらしくなってきたので、フランステレコムに復讐するのは今回は見逃してやろうと思いました。 今後、イライラしたら生クリームをぶつけることを考えて憂さ晴らしをしようと思います。皆さんも、日ごろの鬱憤は生クリームで。