2018年もとうとう最終月。みなさんはどんな一年でしたでしょうか?
今月は、10周年記念にみなさんに差し上げた5年日記を12/31まで先取りして、どんな風に答えたらいいのかな?というのを考えてみます。そして、カードゲーム「ボブジテン」を使って、フランス語の勉強を始めたばかりのボブにフランス語で単語を説明してみましょう!
「ボブジテン」は、日本語初心者のボブのために、カードに書かれたカタカナ語が何かを説明するゲームです。カードには「チョコレート」「キャンセル」「インテリア」など、様々なカタカナ語(外来語)が書かれています。カードを引いた人は、カードに示されたカタカナ語をカタカナ語を使わずに上手に説明し、他のプレーヤーに当ててもらうというゲーム。
例えば、「チョコレート」は「カカオ豆でできた…」などと言うと「カカオ」でカタカナが使われているのでアウト。
「多くは南国で栽培されている豆が原料で、発酵させ、焙煎した粉を砂糖や香料と混ぜて固めたもので、お菓子に使われることが多い。溶かして牛乳と混ぜ飲むこともできる」なんて説明をして当ててもらいます。
今回、ボブにはフランス語の勉強を始めてもらい、カードに書かれた単語をフランス語で説明して、みんなに当ててもらうゲームとして遊びます!
例えば「チョコレート」をフランス語で説明しようとすると、
「えーと、まずカカオ豆ってなんていうかわかんないぞ・・・お菓子の材料に使うってどう言ったらいいんだろう…」
なんてことになりますよね。でも、そんな難しいことを言わなくても、もっと他の方法でヒントを出すことができないでしょうか…?
制限された語彙だけで言いたいことを伝えられる、というのは日本語からフランス語に文を変換する際にとても重要なスキルになります。
フランス語をある程度習っていて、動詞の活用もできるし、語彙もある程度持っているのに文が作れない、
作っても「そういう言い方をしない」と言われてしまうのは、
そもそも日本語の伝え方で言葉だけをフランス語に換えようとしているから。それは、フランス語の皮を被った日本語文なんですよね…。
通じるフランス語文にするには、自分が伝えたい内容をうまくフランス語の構文に合うように変換してあげなくてはなりません。
主語を変えたり、肯定文を否定文にしたり、動詞を変えてみたり、そのやり方は無数にあります。
有名なところだと、メトロでスリに遭ったことを述べるとき、
日本語では「財布を盗られた」と「受け身文」と捉えますが、フランス語では
On m’a volé mon portefeuille. 誰かがわたしの財布を盗んだ
となり、「Je suis volé(e)」「Mon portefeuille a été volé」のように受動態を使いません。 (前者は盗まれたのはわたしの財布であって、「わたし」自身が盗まれたからではないからですし、後者は財布自身にスリから盗まれる意思があるようなニュアンスが出てしまいます。)
この2つの文は、構造が全く異なりますが述べたい状況は変わりません。伝えたいことを上手くフランス語のルールに乗せて伝える時、元の日本語文をいくらでも別の形で言い表せるよう柔軟な発想ができれば、とても楽になります。
例えば、
「鞄に入れておいた財布が消えた!メトロで後ろに立っていた男が変だった」
「メトロに乗る前は財布があったのに、降りたら無くなっていた。リュックの口が開きっぱなしになっている」
「財布を盗られた」は上の2つの文のレジュメ(要約文)です。「財布を盗られた」が最も簡潔に述べたい状況を表している文で、それを言えるのに越したことはないのですが、言い方を知らなくても、別の言い方で伝えることは可能です。実際、こんな風に伝えれば、「それって盗られたんじゃないの?」と思ってもらえるわけです。また、そんな風にして意図を汲んでもらったり、言い直してもらったりすると、その表現は自力で覚えるよりも記憶に定着しやすくなります!
そして、こんな風に言い換え文を作ることができると、だんだんフランス語で話すことができるようになってきます。頭の中で型(パターン)に合わせて日本語の内容を変換し、動詞や名詞を取っ替え引っ替え組み合わせることができるようになるからなんですね。
ボブジテンのゲームは、その、一種「とんちを働かせて文を意訳する作業」が、日仏語の翻訳作業の練習にとっても有効なんです!
さて、「チョコレート」ですが、形・色・香り・特徴について、簡単に述べることで十分伝わります。
「C’est doux et bon, c’est brun, c”est souvent carré, on peut en manger mais aussi en boire, parce que cet aliment fond à la température du corps. (甘くて美味しくて、茶色くて、四角いことが多くて、食べることも、飲むこともできる。この食品は体温で溶けるから。) 」
こんな風に、知っている言葉をうまく使ってヒントを出す練習をします ! 難しい言葉は必要ありません。
ボブの友達トニーが出てきたら、オリジナルルールでは助詞も一切使えなくなり単語だけを並べて説明しなくてはなりませんが、フランス語で遊ぶなら、その方が楽なのでラッキーカードかもしれませんね!
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お知らせ:
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ただし、現在通われている方からのご推薦があったり、大学や専門学校・一般向けセミナーで私の講義をとっていたことがあり、留学や各種試験受験のための準備が必要であるという方は、お受けさせていただく場合もございますので、ご相談ください。
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時間のご相談に応じます。詳細はお問い合わせください。
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